介護の資格を取得しようとした場合、まずは介護職員初任者研修(初任者研修)か介護福祉士実務者研修(実務者研修)のどちらかを選ぶことになります。
介護職員としてのキャリアップの仕方はさまざまですが、多くの場合、まずは介護福祉士を目指し、それから様々な職種や役職にステップアップしていくことになります。
介護福祉士になるためには、最初に実務者研修を選んだ人はそのまま介護福祉士試験を受験することができますが、初任者研修を選んだ人は実務者研修を受けなければ介護福祉士試験を受験することができません。
そのため、どうしても初任者研修が欲しいということでなければ、スタート⇨実務者研修⇨介護福祉士という最短ルートがおすすめです。あわせてよくあるご質問もご覧ください。
初任者研修
以前はヘルパー2級と呼ばれていた資格で、介護の基本を学ぶ資格です。訪問介護(ヘルパー)で働くなら、初任者研修以上の資格が必要になります。ただし訪問介護であっても初任者研修よりも実務者研修や介護福祉士が歓迎されることも多くあります。
☑ 家族介護やボランティア、接客に役立つ勉強をできるだけ簡単にしたいならこの資格!
実務者研修
幅広い利用者に対する介護サービス提供能力を習得し、介護福祉の専門職としてのスキル向上が可能となる介護の上級資格です。基本から応用までしっかり学べるので介護未経験の方や資格をお持ちでない方にもおすすめな資格です。介護職員としてのキャリアアップはこの資格から始まります。
実務者研修は6か月間の研修期間があるので長いと思われるかもしれませんが、ほとんどが自宅での通信学習で済み、およそ7~8日間(週1日)程度のスクーリングで資格を取得できます。
☑ 介護福祉士試験の受験に必要!
☑ 訪問介護事業所で重要な役割を担っている「サービス提供責任者」になれる!
☑ 喀痰吸引等研修の基礎と演習授業が免除となる。
〇印が自宅での通信学習科目となります(空欄が免除科目)
介護過程Ⅲと医療的ケア演習の合計55時間がスクーリング会場での演習・実技授業となります。
介護福祉士
介護現場の中核資格です。介護福祉士になると、業務内容や待遇面はもちろん、就職・転職もとても有利になります。管理職や生活相談員などの職種へステップアップするのも、介護福祉士が多くなります。事業所から求められる資格です。
☑ 国家資格!
☑ 管理職や相談員へのステップアップはこの資格から!
☑ 介護職員のケアマネ試験の受験には介護福祉士が必要!(平成30年度から)
介護支援専門員
ケアマネジャー(ケアマネ)と呼ばれる資格です。利用者様やそのご家族への相談援助、ケアプランの作成、事業所との調整など介護保険制度の中核を担っています。介護現場で活きる介護福祉士や実務者研修とはまた違った分野となります。介護施設のほか、居宅介護支援事業所や包括支援センターのような就職先が広がり、働き方の選択肢も多くなるでしょう。
このほかにも、福祉サービスに係る相談援助業務のプロフェッショナルである社会福祉士であったり、介護事業所経営に専門性を発揮する介護福祉経営士、福祉用具レンタル・販売の専門員である福祉用具専門相談員、住環境のアドバイザーである福祉住環境コーディネーター、介護実習の指導をする実習指導者講習など、介護職員として差別化を図る様々な資格があります。
ご自身のライフプラン・キャリアプランに沿って計画的に資格を取得し、経験を積んでいくことが重要です。